DD(デューデリジェンス)とは: 買収の前に、対象の会社・事業の実態やリスクを調査することです。一般には財務・法務の調査が中心ですが、介護事業では「運営と制度」の調査が同じくらい重要です。
なぜ介護事業には専門のDDが必要か
介護・障害福祉事業の収益は、介護報酬・給付費という制度上の収入で成り立っています。人員基準を欠けば減算や指定の効力に関わる問題になり、加算の算定要件を満たしていなければ過去に遡った返還が生じることがあります。管理者やキーパーソンが退職すれば、運営そのものが立ち行かなくなる事業所もあります。
つまり、決算書上は利益が出ていても、制度と現場にリスクを抱えた事業所は珍しくありません。yfcの介護事業DDは、この「決算書の外側」を調査します。
調査領域
| 領域 | 主な確認項目 |
|---|---|
| 指定・許認可 | 指定の有効性、変更届の状況、指定更新、行政指導・処分の履歴 |
| 人員基準 | 配置実績と基準の適合、資格・常勤換算の妥当性、シフトと勤務実態の一致 |
| 運営基準・記録 | 運営規程、重要事項説明、計画・記録類の整備状況、運営指導での指摘事項 |
| 加算・返還リスク | 算定中の加算の要件充足、過誤・返還の履歴と潜在リスク |
| 組織・人材 | 管理者・キーパーソンへの依存度、職員の定着状況、採用難易度、処遇水準 |
| 事業の実態 | 稼働率の推移、利用者構成(要介護度・年齢・紹介元)、地域の需給と競合 |
| 財務の実態 | 実質的な収益力、役員関連取引、必要投資(公認会計士・税理士と連携) |
| 労務 | 未払残業代等の潜在債務、労使トラブル(社会保険労務士と連携) |
| 契約・法務 | 賃貸借契約(承継可否・原状回復)、リース、借入金・経営者保証、訴訟(弁護士と連携) |
| 補助金・助成金 | 受給中の補助金・助成金の承継可否、返還条件 |
法務・税務・会計・労務の専門的判断は、弁護士・公認会計士・税理士・社会保険労務士等の専門家が担い、yfcは介護事業運営の観点からの調査を担当します。調査範囲は案件の状況とご予算に応じて設計します。
進め方
ご相談・調査範囲の設計
案件の状況(検討段階・仲介会社の有無・スケジュール)を伺い、調査範囲と体制、費用をご提案します。
資料調査
指定関係書類、勤務実績、加算関係書類、運営指導の結果通知、契約書類、財務資料等を確認します。
実地確認・ヒアリング
必要かつ可能な範囲で、事業所の実地確認と経営者・管理者へのヒアリングを行います(売り手側との調整が必要です)。
報告書のご提出
確認結果、リスクの評価、価格・条件検討への示唆、買収後に取り組むべき改善課題を報告書にまとめてご説明します。
買収後への接続
ご希望に応じて、DDで把握した課題をそのまま買収後PMI・運営改善の計画につなげます。
こんな方にご利用いただけます
- 仲介会社経由で検討中の案件について、買い手側の目線で調査してほしい(セカンドオピニオン)
- 介護事業への初参入で、何を確認すべきか分からない
- 財務DD・法務DDは手配済みだが、介護事業の運営面を見られる専門家がいない